診療内容

肩こり、腰痛、膝痛などの一般整形、スポーツ傷害、骨粗鬆症なども含めて 整形外科疾患に幅広く対応致します。

一般整形

主な疾患名

  • 肩関節の疼痛と動きの制限を生じる疾患で、中年以降、特に50歳代に多くみられます。自然に治ることもありますが、放置した場合、極端に動きが悪くなることがあります(凍結肩)。病期に応じて、消炎鎮痛剤の内服、注射、リハビリテーションなどの治療を行います。これらの方法で改善しない場合は手術をお勧めすることもあります。

  • 五十肩として治療を受けている患者様の中には、腱板という肩の筋肉(インナーマッスルのため表面からは分かりません)が断裂している方が含まれています。外傷性断裂と加齢に伴う変性断裂があります。一度断裂した筋肉は自然治癒しないため、頑固な痛みや挙上制限が持続している方はご相談ください。

  • 腱板という筋肉に石灰が沈着する疾患で、多くは突然の激痛で発症します。石灰吸引、鎮痛剤、ステロイド剤の注射などが有効です。

  • 最も特徴的な症状は間歇性跛行(かんけつせいはこう)で、背筋を伸ばして歩いていると下肢のしびれや痛みが生じてきます。前かがみになったり、腰掛けたりすると症状が改善します。加齢による変化で脊柱管(神経が通るトンネル)が狭窄し神経が圧迫されることが原因です。初期の治療は神経の血流をよくする薬物の内服やリハビリテーションが中心になりますが歩行障害が進行した場合は手術を行うこともあります。

  • 膝の痛みや水腫が生じる病気で、主な原因は加齢による関節軟骨の変性です。肥満や遺伝子も関係し、半月板損傷、靱帯損傷など外傷の後遺症として発症することもあります。様々な治療がありますが、初期であれば大腿四頭筋(ふとももの前の筋肉)訓練、足底板などの装具療法、物理療法、内服薬、外用薬、ヒアルロン酸注射などによる治療を行います。このような治療でも治らない場合は、骨切り術、人工関節置換術などの手術を行います。

  • 手に力を入れると肘の外側に痛みを生じる非常に多い疾患で、短橈側手根伸筋腱の微小断裂による腱の変性が原因です。多くの場合、装具、リハビリ、ステロイド注射などの保存療法で治癒しますが、半年以上の保存療法に抵抗する場合は難治性と定義され、手術が必要になることもあります。

  • 手首で正中神経が圧迫されることで発症し、母指から薬指にかけてのしびれ(特に夜間や明け方)が出現します。進行すると母指に力が入らない(つまむ力が落ちる)などの症状が生じます。ビタミンB12製剤の内服、装具療法、注射などによる治療を行いますが、症状が持続する場合は手術(手根管開放術)を行います。

  • 屈筋腱(指を曲げる腱)と腱鞘(腱が通るトンネル)の間で炎症が起こり(腱鞘炎)、指の痛みや動きの制限が生じます。使いすぎ、更年期、妊娠前後のホルモンバランスの乱れ、糖尿病などが原因で生じます。局所の安静に加えて消炎鎮痛剤の内服や外用、腱鞘内ステロイド注射などを行いますが改善しない場合、繰り返す場合などは手術(腱鞘切開術)を行います。

  • 様々な骨折、脱臼に対応致しますが、骨折部の転位(ずれ)が大きい場合、開放骨折(骨が飛び出ている場合)などは手術が必要になることもあります。そのような場合は近隣の総合病院と連携をとって治療にあたります。

スポーツ傷害

スポーツ傷害とはスポーツによる運動器の外傷(スポーツ外傷)と
スポーツを長く続けることで起きる身体の障害(スポーツ障害)の総称です。

主な疾患名

  • スポーツ選手の肩関節障害の診断・治療においては、解剖学的破綻や炎症などの局所的な病態診断に加え、運動連鎖をもとにした肩関節以外の機能不全を考慮した機能診断が重要となります。「なぜこのような障害を生じたのか?」と常に念頭に置き、選手の現在の症状に至るまでのストーリーを考えながら、広い視野でアプローチすることが必要です。適切な機能診断のもと、運動療法が治療の原則となります。 ただし、①機能の改善が得られても、組織損傷によって復帰が困難な場合、②組織損傷による疼痛のため運動療法が進まず、機能回復が得られない場合などは手術の適応となります。

  • スポーツ中などの外傷で肩の脱臼が生じ、その後に脱臼癖がついた状態のことです。肩は反復性脱臼が最も多く見られる関節で、脱臼の回数が増えるにつれ軽微な外傷や寝返りのような日常動作でも脱臼を生じるようになります。なかなか有効な保存療法がなく、多くが手術の適応となります。

  • 成長期の野球選手に生じる肘の障害で最も多い疾患です。回内屈筋群や内側側副靭帯による牽引力で上腕骨内側上顆骨端核の肥大、分節・分離が起こります。手術になる症例はほとんどなく、身体各部位の機能不全に対して、適切な運動療法を指導します。

  • 成長期野球肘の一つで、患者数は少ないですが適切な治療を受けないと重篤な障害が残るため特に注意が必要な疾患です。上腕骨小頭の骨化障害が原因で関節軟骨が母床より分離し、時間とともに遊離体となります。発症には投球期間、投球数などの他に、肘以外の体幹、下肢を含めた機能障害や投球フォームの悪さなどの関連性も言われています。症状はスポーツ中やその後に発生する肘の疼痛であり、長期化すると肘の可動域(曲げ伸ばし)が制限されます。治療は、初期の症例には保存療法が基本で、投球禁止が治療の原則となります。その間に全身の機能訓練、場合によっては投球フォームの指導を含めたリハビリテーションを行います。レントゲンにて病変部の修復状態を確認しながら投球を徐々に開始していきますが、進行した症例には手術(ドリリング、骨軟骨片固定術、肋骨肋軟骨移植術、モザイクプラスティーなど)が選択されます。

  • 成人の野球肘に多くみられる疾患で、投球動作による肘への外反ストレスが原因で生じます。治療の基本は理学療法ですが、痛みが改善しない場合は手術(長掌筋腱を用いた靱帯再建術:トミージョン手術など)が行われます。

  • バレーボールやバスケットボールなどジャンプ動作を長時間繰り返したり、サッカーのキック動作やダッシュなど走る動作を繰り返したりするなど、膝を酷使することにより起こるスポーツ障害です。

  • 脛骨結節(お皿の骨の下)が突出し痛みを伴う病気で、成長期の子供でジャンプ競技やサッカーなどのスポーツをしすぎた場合に発症します。大腿四頭筋が付着する脛骨結節に過剰な負担がかかることが原因です。治療はストレッチ、装具装着などを行いますが、多くは成長が終了すると治癒します。

  • 1回の大きな外傷で起こる通常の骨折とは異なり、同じ部位に繰り返し加わる小さな力によって骨折に至る状態です。腰椎、第2・5中足骨、脛骨、肋骨などに生じます。

リハビリテーション

専任の理学療法士が対応致します。理学療法士は「動作の専門家」です。
病気や怪我、障害などにより、ご自身で基本動作(起きる、座る、立つ、歩くなど)を行うことが困難になった場合、
その困難となった動作の問題点を評価し、運動療法や物理療法(温熱療法、寒冷療法、水治療法、電気刺激療法、光線療法、機械的刺激療法)、生活動作指導を行います。
痛みや関節可動域の低下、筋力の低下、麻痺など、ひとりひとりの困った症状に合わせて、専門的な知識を用い、身体機能・能力、生活環境を含めた個別のプログラムを、患者様やそのご家族様と一緒に考案致します。そして自立した生活や、支援者の負担軽減を目指します。

骨粗鬆症

骨量が減って骨が脆くなり骨折しやすくなる病気です。
男性より女性に多く発症し、日本には約1000万人以上の患者さんがいるといわれています。
骨粗鬆症になっても普段は痛みなどの自覚症状はありませんが、転倒などのちょっとした外傷で骨折を生じます。
特に、脊椎圧迫骨折(せぼね)、大腿骨近位部骨折(ふとももの付け根)、橈骨遠位端骨折(手首)が有名です。まず、自分が骨粗鬆症なのか知ることが重要です。
当院ではX線骨密度測定装置を導入しておりますのでぜひ定期的な検診を受けて下さい。

ロコモ(ロコモティブシンドローム)

骨、関節、筋肉などの運動器の衰えによって、「立つ」、「歩く」といった移動能力が低下した状態のことで
2007年に日本整形外科学会によって提唱された新しい概念です。進行すると要介護や寝たきりを招く恐れがあります。
そのため早期に発見し予防することが大切です。

以下の簡単な7つの項目からなる「ロコチェック」で判断できます。
1. 片脚立ちで靴下がはけない。
2. 家の中でつまずいたりすべったりする。
3. 階段を上がるのに手すりが必要である。
4. 家のやや重い仕事(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)が困難である。
5. 2kg程度(1リットルの牛乳パック2個)の買い物をして持ち帰るのが困難である。
6. 15分くらい続けて歩くことができない。
7. 横断歩道を青信号で渡りきれない。
1つでもあてはまればロコモの可能性があります。また、日本整形外科学会のホームページでも詳しい内容が確認できます。「ロコモチャレンジ」で検索してみて下さい。

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休診:木曜、日曜、祝日
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※土曜午後2診体制(院長堀切健士、上原大志医師)
※昼休み時間帯の12:30~14:00は留守番電話に切り替わります。お手数ですが、14:00以降にお掛け直し下さい。